ぶっくレビュー -ハグとナガラ-
原田マハ 「ハグとナガラ」
中・短編のお話が6遍入った本です。
大学時代の友人同士の波口喜美(ハグ)と
長良妙子(ナガラ)の2人の女性の30代〜50代を2人旅を通して描いた作品。
決して旅の紀行文ではありません。
人生は描いた通りのキャリアを歩めないことも、思った相手と添い遂げられないこと、親の介護や死と様々な問題や困難に直面します。
それでも、人生を生きていかなければならない。
そんな人生の中に、大事な友人との旅が希望という灯火を照らしてくれる。
気の置けない仲間と過ごす時間の愛おしさ。
女性の友情って良いな、と素直に思わせてくれる一冊です。
最後まで読んだ時に、人生の岐路に立ったハグにナガラが送った言葉、
「一緒に行こう。旅に出よう。
人生を、もっと足掻こう。」
が、心にグッとくる作品でした。
原田マハ 「ハグとナガラ」
文春文庫
定価: 570円+税
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